2014-02-09

舛添要一氏、東京都知事当選に対する海外メディアの反応

寝て起きたら東京都知事選が終わっており、取り残された気分になって寂しかったので海外メディアの東京都知事選当確後の記事をまとめてみたいと思います。





The Telegraph (英国テレグラフ紙)
Japanese pro-nuclear politician 'wins Tokyo governor race'
原発推進派の政治家が東京都知事選を制する

原発の未来を占う選挙である東京都知事選を原発推進派の政治家が制することが、日曜日の出口調査によって明らかになった。

日本のテレビの出口調査によると、舛添要一は脱原発派のライバルたちを含めた他候補者15人に大きな差をつけ、全体では30%以上の票を獲得し今回の選挙を制した。

ここ数十年で最悪の原発事故である福島原発事故からもうすぐ3年、その福島から240km離れたここ東京で、日本の保守派与党を後援につけた舛添氏は都知事に就任する。

今回の選挙は原子力発電に対する国民の姿勢を問う選挙であり、舛添氏のライバルであった二人の候補者はどちらも脱原発派であった。当選確実が明らかになると、65歳になる舛添氏は記者たちに対し「東京を世界で一番の都市にしたい。」と語った。

専門家は「福島原発事故後にシャットダウンされていた日本全国の原発再稼働の準備を日本政府が進めるこの状況下での舛添氏の当選は原発推進派の首相である安倍晋三の背中を後押しするものになる。」と見ている。

今回の選挙は大雪直後に行われたこともあり、投票率はわずか40%前後であった。東京都知事は1300万人の人々と13兆円もの予算を預かる仕事であるのにも関わらずだ。

舛添氏は今後、原子力発電の舵取り以外にも様々な困難に直面するだろう。舛添氏は既にインフラ整備も始まっている2020年の東京オリンピックの成功を公約の目玉として掲げている。

また、舛添氏は今後女性有権者たちの支持を得ることにも注力しなければならないだろう。というのも、舛添氏は1989年に男性誌の中で「女性は生理があるので政治家に向かない。」という旨の発言をしており、これに異を唱える女性達がTwitter上で「舛添氏に投票する男性達に対しセックスストライキを敢行する。」というキャンペーンを繰り広げたからだ。

原文URL: http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/japan/10627075/Japanese-pro-nuclear-politician-wins-Tokyo-governor-race.html




The Guardian (米国ガーディアン紙)
Pro-nuclear candidate Yoichi Masuzoe wins Tokyo's race for governor
原発推進派候補者 舛添要一 が東京都知事に

与党が推薦する前職厚生労働大臣の舛添要一氏が脱原発派のライバル候補者2人を抑え、東京都知事選を制した。

投票終了後、数分後に放送されたNHKの出口調査で舛添氏は当選確実と発表された。65歳になる舛添氏は笑顔でカメラの前に現れ、彼の後援者たちが万歳三唱する中、東京を世界ナンバーワンの都市にすることを約束した。

今回の選挙は福島原発事故を経験した国民に原発可否の意見を問う選挙とみなされており、反原発派は過去に首相を務めた細川氏と弁護士の宇都宮氏に二分されていた。

NHKの出口調査によると舛添氏の得票率はおよそ30%、細川・宇都宮両氏の得票率はそれぞれおよそ20%であり、もし脱原発派の両陣営が力を合わせていたら勝てたかもしれないという結果を示唆するものとなった。

舛添氏は福島原発事故後にシャットダウンされていた原発50基の再稼働を目論む安倍晋三首相の後援を受けており、細川氏は同じく脱原発を支持する先の総理大臣小泉純一郎氏の後援を受けていた。

国民の中には福島第1原発のメルトダウン後の安全性を懸念しており、政府官庁や公園の前で決起集会を行い脱原発を訴える者もいた。

早稲田大学で政治学の教鞭を執る加藤哲郎教授は「脱原発派の有権者たちは投票する候補者を一人に絞ることができなかった。」と語る。「今回の選挙は単なる都知事選ではなく、原発の未来を占う大事な選挙だった。しかし、脱原発派は戦略を間違えましたね…。」

舛添氏は当確後のインタビューで東京には電力が必要であることを強調し、「福島の事故を見まして、その惨状には言葉も出ません。しかし、原発依存は一気にではなく少しずつ減らしていきます。」と答えた。

原文URL: http://www.theguardian.com/world/2014/feb/09/yoichi-masuzoe-pro-nuclear-wins-tokyo-gubernatorial-election




BBC (英国放送協会)
Pro-nuclear candidate Masuzoe 'wins Tokyo governor vote'
原発推進派候補者 舛添氏 が東京都知事選で勝利

かつて厚生労働大臣を務めた舛添要一氏が大差で東京都知事選を制したことが出口調査で分かった。

本選挙は原発使用に関する国民審判という意味合いも持つ選挙であり、舛添氏は政府の進める原発再稼働賛成派、ライバル候補者2人は脱原発派であった。

出口調査によると、ライバル候補者2人はそれぞれ20%前後の得票率だったのに対し、舛添氏は30%もの票を獲得していた。

しかしながら「今回の選挙は明確な原発承認ではない。もし脱原発派の候補者が2人ではなく1人だったならば、舛添氏は破れていたかもしれない。」とBBCのRupert Wingfield-Hayes記者は言う。

16人の候補者が1300万人を治める都市の首長になるべく2週間を戦いぬいたが、数十年に一度のレベルの大雪に見舞われた東京では投票率は非常に低いものとなった。

今回の大雪では少なくとも5人が死亡、600人が怪我をしているとの事だ。

当確後、舛添氏は笑顔でカメラの前に登場し「東京を世界で一番の都市にする。」とその意気込みを語った。

舛添氏には自民党の安倍晋三首相が後援としてついており、ライバルである細川氏には国民に大変に人気のある先の首相小泉純一郎が後援としてついていた。

今回の舛添氏の勝利に、先月の地方選において予想外の逆転に苦汁をなめさせられていた安倍晋三首相は胸をなでおろしたのではないだろうか。

特派員によると、日本では普通候補者の掲げる経済政策や福祉政策に基いて投票が行われるが、今回の選挙では原発に対する各々の姿勢がその明暗を分ける結果となった。

原文URL: http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-26103296




新华网 (中国 新華社)
Masuzoe wins Tokyo governor election
舛添氏が東京都知事選に勝利

地元メディアによると、前厚生労働大臣である舛添要一氏が2月9日(日曜日)に投票が行われた東京都知事選を制したとのこと。

65歳になる舛添氏は前首相の細川護煕氏や航空幕僚長の田母神俊雄氏など他15人の候補者を抑え、選挙戦を勝利で飾った。

舛添氏は無所属で出馬したものの、自由民主党の後援を受け選挙を戦った。

今回の選挙は、2011年3月の地震と津波によって引き起こされた福島の原発事故以降、様々な論争が巻き起こされ稼働停止にまで至った日本の原発の再稼働を目論む安倍晋三首相と日本の原発の未来を占う試金石となる選挙であった。

先の総理大臣である小泉純一郎の後援を受ける細川氏が恒久的な脱原発を訴える一方、2007年から2009年にかけて安倍晋三内閣で厚生労働大臣を務めた舛添氏は性急な脱原発には応じない方針であった。

選挙期間中、舛添氏は2020年の東京オリンピックをオリンピックの歴史上で最も素晴らしいものにする事に加えて、東京都のエネルギー総消費量に対する再生可能エネルギーの割合を現在の6%から20%まで引き上げることも有権者に訴えていた。

原文URL: http://news.xinhuanet.com/english/world/2014-02/09/c_133102014.htm



とまぁ、こんな感じです。

当確後の速報なので大体各紙とも書いてることは同じですね。東京という都市の人口・経済規模の大きさに言及しつつ、原発推進の道を東京都民は選択したということを強調する内容となっています。

もう少し、各メディアが詳しい論評を載せたらまた書こうと思います。それでは(´・ω・`)ノシ

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